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コラム

【2月号②】イネーブラー
【2月号②】イネーブラー

 過ぎたる世話焼きや援助をすることで、結果として状況を悪化させたり、自立を妨げたりする〝支え手〟をイネーブラーと呼ぶ。

 元々は、アルコール依存症の父親を過剰に支えてしまい、逆にアルコール依存を強めさせてしまう家族を指す用語であったが、今では依存傾向にある人々を必要以上に手助けしてしまう人々を広くそう呼んでいる。

 母子依存を断ち切れず、引きこもりのわが子をひたすら支え続けるのも、現代版イネーブラーの典型と言えようか。

 

 長男が違法な高級官僚の接待を繰り返して、行政をゆがめさせたのではないかと問題になっている菅首相も、イネーブラーの一人であるようだ。わが子可愛さに過ぎたる〝支え手〟になっていたことが明らかになっている。

 定職のない長男を総務大臣の秘書官に抜擢し、人脈を広げさせた上で、自分の後援者の会社に縁故で入社させている。そして長男は、父親が睨みをきかせる総務省の幹部たちに忖度を要求し、特別に仕事上の便宜を図ってもらう。これは父の権力を利用した犯罪行為である。

 親として良かれと思い手助けをしたつもりかもしれないが、結果として、長男の自立する力、菅首相言うところの〝自助力〟を奪ってしまうことになってしまったのではないだろうか。

 菅首相は安倍前首相のイネーブラーでもあった。あらゆる嘘の尻拭いを7年半も続けてきたことで、わが国の公務員への信頼を著しく失墜させてしまったのである。

 

 森元首相の女性差別発言問題の背景にも、歪んだ〝支え手〟たちの存在が見え隠れする。
これまで何度も舌禍事件を起こしながら、わきまえた周囲の〝支え手〟たちによって、自らの時代錯誤を認知することなくここまで来てしまったために、一番大事なところで〝コケて〟しまったのである。

 わが国の政治が劣化の一途をたどっているのも、わきまえ過ぎた〝支え手〟たちがまだはびこっているからである。

 

 イネーブラーたちに必要なのは、手を離すことが最大の愛情だと気づくことである。

家族同士であろうと、仕事仲間であろうと、自立した関係、程よい距離感が大事である。

 過ぎたる愛情は子どもの自立を阻んでしまう。そのことを菅首相自らが体現してくれている。

 自戒としたい。




  • Posted by 2021年02月24日 (水) | コメントコメント(0

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