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【5月号③】潮目が変わる時
【5月号③】潮目が変わる時

 オリンピックへの逆風がますます強くなっている。オリンピックを取り巻く潮目が完全に変わったようだ。

 私が〝オリンピックは時限爆弾〟と、このコラムで発信した5年前にはまだオリンピックを歓迎する声が多数であり、潮目が変わる気配は感じられなかった。

 しかし東京開催が決まって以降、これでもかこれでもかと不祥事やスキャンダルが発覚するにつけ、少しずつ開催に疑問を持つ人々が増えてきて、ついにこのコロナ禍で多くの人が中止や延期を望むように変わってしまった。

 昨年一年延期を申し出た時にスパッと開催を辞退すべきであったと思う。そうすればこれほどオリンピックが悪者にならずに済み、アスリートたちを苦しめることはなかったはずだ。

 今ではアスリートたちまでオリンピック悪玉論に巻き込まれて、SNSでは〝アスリートたちがオリンピックを辞退しないことが、国民の命を危険に晒すことにつながる。辞退して欲しい〟という要望まで出てくるに至っている。

心あるアスリートたちは〝オリンピックで活躍したい〟けど〝このままでは開催を喜べない〟というアンビバレンスな状態でもがき苦しんでいる。このまま国民の不安を置き去りにしてオリンピックが強行されれば、ますますアスリートたちのメンタルは傷つくことになるであろう。

完全に世の中の潮目が変わってしまったのだ。東京オリンピックは平和の祭典から、国民の命を危険に晒す厄介な存在へとイメージがひっくり返ってしまったのである。

 この潮目の変化を無視すれば、それまで積み上げてきたものまで一気に失うことになってしまい、スポーツに対する評価まで逆転してしまうことになりかねない。

 仕事を失い今日の食事にも事欠く人々が増えている中で、生活の心配なくスポーツに精を出しているアスリートたちの姿が特権階級の如く見なされ始めているのは気の毒である。

 ましてや、オリンピックを強行するために選手だけが優先的にワクチンの接種を受ければ、更に不公平感は強まり、ストレスで爆発寸前の国民のアスリートに対する風当りも強くなるであろう。これ以上アスリートたちを心理的に追い詰めてどうするのだ。

 アスリートのことを本当に思うなら、残された道は中止しかない。それこそがアスリートファーストである。

世界中に広がっているコロナ禍、当然国によって準備も選手たちの練習量にも格差が出ている中で競い合う不平等大会。各国選手たちとの交流もできないし、誘致の際の決め台詞となった〝おもてなし〝〟もできないのだ。
この期に及んでオリンピックを強行する意味が何一つ見いだせない。

 IOCのバッハ会長をはじめ、関係者の言動は潮目を完全に読み違えており、自ら墓穴を掘っているとしか思えないものばかりだ。完全に負のスパイラルにはまり込んでいる。

 商業主義に満ちた今の五輪なら存在する意味はない。

アスリートの美談を、決して弾除けに利用してはならない。

 今ではもうオリンピックと聞くだけで気分が滅入り、和田アキ子ではないが〝もういい加減にせんかい!〟と叫び出したくなるのは私だけではあるまい。




  • Posted by 2021年05月13日 (木) | コメントコメント(0

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