コロナ禍にあって、子どもたちが精神的に追いつめられ自殺者が激増している。
2019年は339人であったものが、2020年は479人と140人も増えたのだ。今年はさらに増えることが予想される。
子どもたちは2年に渡って、楽しみにしていた学校行事を奪われただけでなく、給食中に会話することを禁止され、密になって遊ぶことも規制されている。常にマスクをして、手洗いをし、静かに黙って学校生活を送ることを強いられているのだ。
ブラック校則というただでさえ息苦しい規制の上に、一方的な〝べからず集〟が押しつけられ、逆らうことも許されないのである。ストレスが溜まるのは痛いほどよく分かる。
その上、大企業の社員や公務員を除けば経済的な打撃を受けた家庭がほとんどであろう。特に飲食業を中心とする自営業の家庭、シングルマザーの家庭などの生活不安は深刻である。
日々の食費にも事欠く実態が報道されており胸が痛む。少なからぬ子どもたちが、安心できる居場所を失くしてしまったのではないだろうか。
心が折れかかっている子どもたちを救うには、ハッピーホルモンの分泌を促すしかない。神経伝達物質の中でもハッピーホルモンと呼ばれるのがドーパミンである。
ドーパミンはやる気や幸福感を引き出し、運動や学習、感情や意欲の制御、ホルモンバランスの調節など、子どもたちの心身の健康に大きく作用する物質である。
このドーパミンは誰かにほめられたり、認められることで活性化すると言われている。
また、自分が誰かをほめた時にも脳は活性化する。相手の良い所を探すことで、大脳皮質の前頭前野が刺激されるのだ。更に、自分が褒めたことで相手が喜ぶ姿を見ると、ドーパミンが放出されるのだ。
コロナで大事なものをたくさん奪われても、子どもたちは健気によく頑張っている。自分勝手な大人たちに振り回されながら、ひたすら耐えているのだ。
大人たちは、もっと努力して子どもたちを褒めてあげよう。今、この時期を生き抜いていることだけで凄いことなのだ。子どもたちの健気さに甘えてはならない。
こんな健気な子どもたちを、熱中症とコロナ感染のリスクのあるオリンピックの観戦に動員する計画があるそうだが、正に狂気の沙汰である。
もうすでに熱中症で倒れる子どもが出ているのだ。
これ以上子どもたちに負荷をかける行為は、子どもの権利条約に背くことになり、将来に渡って子どもたちの心に社会への不信という負のレガシーを残すことになるであろう。
子どもたちの心に寄り添い、肯定面を見つけドーパミンを引き出すことに力を注ぐことが、今すべき大人の役割である。
ほめ言葉
コロナに打ち克つ
ドーパミン
子どもを守る
打ち出の小槌
- Posted by 2021年06月02日 (水) | コメント(0)
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