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【8月号②】ギフテッド
【8月号②】ギフテッド

 「ギフテッド」と呼ばれる突出した才能に恵まれた子どもたちの教育支援を文部科学省が検討し始めたそうだ。

 記憶力や言語能力・数学力などに優れながら、学校での学習に困難を抱え不登校になるケースなども指摘されてきた。

 どんな才能を持つ子どもをどう支援するか、有識者会議を設けて議論し、2年かけて検討するそうである。大いに期待したい。

 私はこのギフテッドを含む五感力豊かな才能にあふれた子どもたちをスペシャルタレントと呼んでリスペクトしてきた。

しかし学校現場でこのような子どもたちは、発達に偏りがあり集団生活に適応する能力に欠けるとして発達障害と呼ばれることが多く、その長所より弱点を矯正されることが優先されている。

 苦手の克服は苦痛が伴う。要求されることばかり多くて褒められることは少ないのでは、学校生活が嫌になるのは当たり前である。

 日本の教育内容は文科省の指導要領によって、教育の同一化・平準化が求められ、何よりも企業社会の求める平均的学力と集団適応能力を身につけさせることが重視されてきた。

 そのため、抜きん出た能力は評価されず、劣っていると見なされた部分を平均レベルまで引き上げる適応指導が展開されてきたのである。

 学力を一時的に引き上げるという点においては、塾に軍配が上がる。しかし学校には、塾には手が届かない素晴らしい物理的資源がある。

 理科室には様々な実験器具、生物学標本、人体模型。美術室には豊富な画材。技術室には工具や本格的工作機械。家庭科室にはフルスペックな調理器具。音楽室にはピアノを始めとした多彩な楽器。視聴覚室・放送室には高価な音響機材も揃っている。

 同一年齢主義や学級制度を解体し、小学校高学年からは選択コース制、登校日数選択制、担任選択制を採用し、子ども11人の特性を伸ばすクロスエデュケーションを取り入れたら、学校は子どもたちの新しい学びの場、心踊る居場所に生まれ変わることができるだろう。学校の資源はその資源を活用できる子どもたちに自由に開放すれば良い。

 企業社会に適応できる人材養成の場であった学校の役割は大きく揺らいでいる。なぜなら、企業はテレワークが増え、通勤しなくても仕事をこなす新しい様式が定着し始めており、集団適応能力の重要度も低下しているからだ。

 となれば、学校の五日間通学システムも集団適応能力絶対主義も金科玉条とせずともいいはずだ。

 学校が求められるのは発想が豊かでクリエイティブな人材を育てることだ。決められたことをただこなすだけの人材ではない。

 今こそ、大きく変わるその時である。




  • Posted by 2021年08月14日 (土) | コメントコメント(0

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