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コラム

【12月号②】相談抑圧カルチャー
【12月号②】相談抑圧カルチャー

 今までも何度も書いてきたように、わが国には自分の辛さや困り感を気軽に相談し合うという相談カルチャーは未だに根付いてはいない。

 そのためコロナ禍の影響によって、孤独感や見捨てられ感などの負の感情を抱え込む人が増えるばかりである。

 職場でも地域でも、パワハラ・セクハラ・仕事上のトラブル・仲間はずれなどの困りごとをやっとの思いで相談窓口や部署に相談しても、相談者側の利益より組織や権力を持つ側の立場が守られることが多く、逆に相談者側が組織に居辛くなることも少なくない。

 〝長いものには巻かれろ〟〝もの言えば唇寒し…〟という、地位のあるものに都合の良い〝相談抑圧カルチャー〟が色濃く支配しているからだ。

 私のカウンセリングの場でも「夫が心身の不調を訴えているが、いくら勧めても会社の相談センターに行こうとしない」という話が良く話題になる。

  企業に相談カルチャーが根付いていないために、相談窓口や相談センターが形だけ設置はされていても機能していないのが実態なのではないだろうか。

 最近の事例では大手製薬会社の社長のセクハラを社員が会社に相談したところ、調査部長が調査を開始。ところが調査を開始したその調査部長が解雇されてしまうという、信じ難い出来事が起きている。これでは恐ろしくて相談などできはしない。

 わが国の相談抑圧カルチャーを大きく変えることが、企業の利益につながるとともに、国の医療費を大きく削減することにつながるという合意形成が重要だ。

 そのためには、その入り口として学校時代にいつでもどこでも相談できるという環境があり、相談することでみんなの利益が守られたという肯定的な体験が必要となる。

 学校側には今でも親や子供からの相談は面倒くさいこと、厄介なことだという本音が透けて見える。

 子どもが寄って来る度に「ああ、面倒が近づいてくる!と叫びたかった」と話す新任の先生に会ったことがある。

 教師の役割を相談抑圧カルチャーの一員から、相談に乗り一緒に問題を解決する相談カルチャーの担い手に変えることが、わが国の相談カルチャーを育てる第一歩になると信じている。まず、学校が変わらねばならない。 

 弱音を吐かない、人に頼らないという相談抑圧カルチャーから、苦しいこと辛いことをあるがままに苦しい・助けてと相談できる相談カルチャーが広がっていけば、わが国の幸福度もぐっとアップするに違いない。弱音を吐いてもいいし、人に頼っていいのだ。

行政は相談機関の存在を繰り返し告知するとともに、対面だけでなくズームでの相談窓口の拡大に至急取り組んでほしい。そうすればコロナが再拡大したとしても孤立感・孤独感も少しは和らぐはずだ。

今こそ、相談カルチャー構築の時 !!




  • Posted by 2021年12月14日 (火) | コメントコメント(0

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