それにしても今年の夏は異常な暑さであった。35度以上の猛暑日が延々と続いていつ果てるとも知れず、日本列島の亜熱帯化を実感させられた。
私は生れが九州で、それも七月の暑い盛りに生まれたので、寒さには弱いが夏には滅法強いというのが自慢であった。夏バテ知らずで食が細ることもなく、かつて中学教師時代は炎天下でノックバットをふるうのが生きがいでもあった程である。
ところが今年は、夏バテを引き起こし食欲まで減退してしまった。肌に合わないクーラーの風も大きなストレスとなったようだ。もういい加減にしてくれ!と叫びたい気分であった。
そんな危険な暑さの中、子どもたちがくたびれ果てた姿で下校してくるのを見かけると、自分が夏バテで苦しんでいたこともあって、我が事のように辛くて仕方がなかった。
元はと言えば、前総理大臣が専門家の意見も聞かず突然指示した全国一斉休校により、子どもたちは年度末の大切な別れの機会や新年度の出会いの機会も奪われてしまったあげくに、今度は楽しみにしていた夏休みまでもが短縮されてしまった。
休校により不足した授業時数の穴埋めのためとのことだが、早いところでは、お盆明け早々から新学期が始まったところもあったようだ。
コロナに怯え、この夏の危険な暑さによって子どもたちのストレスは計り知れないものがあったと思う。
学校では「友達とくっついてはならない」「給食は黙って前を向いて食べる」などなど、要求されることばかりが増え、一方で楽しみな行事はなくなってしまった。その上で授業のスピードは速くなるばかりである。
家でも、仕事を失くしたり、給与が下がったりして不安やイラダチを強めている大人たちが少なくない。子どもたちは、内にも外にも心休まる身の置き所がないのである。
特に感受性の強いST気質の子どもたちは、周囲の否定的な雰囲気や言動に過敏に反応し、不安を取り込み増幅させてしまいがちである。元々がストレスキャパシティーが人と比べて小さいが故に、オーバーフローしやすくなり心身に病理が生じやすいのだ。
大人たちもストレスまみれであることは重々承知だが、子どもたちを第一に考えてあげたい。
「無理しなくていいよ」
「辛い時は辛いって言っていいんだよ」
「頑張り過ぎないで」
子どもたちの心と身体を追いつめないために、みんなで声をかけて欲しい。
- Posted by 2020年09月24日 (木) |
コメント(0)
この記事へのコメント
コメント投稿
※コメントは承認制のため、投稿をしてもすぐには反映されない場合があります。ご了承ください。
※スパム対策の為、お名前・コメントは必ず入力して下さい。
※記事が削除された場合は、投稿したコメントも削除されます。ご了承ください。