日本トイレ研究所のアンケート調査によると、このコロナ禍にあって、高校生の二人に一人が便秘状態か便秘予備軍であることが分かったという。
便秘状態の86.9%が勉強に集中できず、心身の不調に見舞われているそうだ。
コロナ過で生活リズムに乱れが生じ、自律神経のバランスが崩れることによって、便秘になることが増えているのであろう。生活の乱れは自律神経の失調に直結するのだ。
自律神経は交感神経と副交感神経の双方がバランスを取りながら、我々の生命維持活動を365日24時間休むことなく支えてくれている。
しかし強いストレスにさらされると、どうしても交感神経優位となり、腸内環境を整えてくれる副交感神経の働きが弱くなりがちである。
私は基礎疾患があるので、常に〝快眠〟〝快食〟〝快便〟〝快歩〟を心がけているが不安や心配事が増えると、たちどころに便秘になる。本当に身体は正直である。
コロナによるストレスが積み重なっているところに、受験のストレスが加われば便秘になる高校生が増えても当然であろうか。
便秘はストレスが溜まっているシグナルと捉えて、早め早めに自律神経のバランスの回復に努めて欲しい。自律神経の回復のためには質の良い睡眠、決まった時間の朝食、そして適度な運動が欠かせない。お日様の陽ざしを浴びることも大事である。
高校生だけでなくすべての年代においても、便秘は心身の健康を計るバロメーターである。便秘のしくみと自律神経の関わりを学習して、自らの免疫力を維持して欲しい。
脳腸相関と言われ、脳が感じたストレスに最も敏感に反応するのが腸だと言われている。便秘も下痢も脳が受けたストレス反応であることを肝に銘じて欲しい。
高校生の便秘がこれだけ増えているということは、コロナ禍の高校生たちがストレスの発散の方法を失い、ストレスを溜めこんでおり、心身の危機を迎えているということなのだ。
このままコロナ禍の高校生活が続けば、不定愁訴と呼ばれるさまざまな心身症状に繋がっていくことになる。頭痛、腹痛、めまい、耳鳴り、鼻炎、不眠、イライラ、気持ちの落ち込み、生きる意欲の低下という症状が顕在化するのだ。
うつ的気分が強まると、東大農学部正門前で傷害事件を起こした愛知県の高校生のように、死にたいという気持ちに取り込まれることになる。高校生のメンタルサポート、メンタルケアの重要性が高まっている。
たかが便秘、されど便秘である。軽く考えてはいけない。
- Posted by 2022年02月11日 (金) |
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