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コラム

【2月号④】結婚できない時代
【2月号④】結婚できない時代

 わが国の結婚数が大きく減少している。

2020年は前年に比べて12.7%も減少したそうである。

コロナ過での出会いの減少、結婚の先延ばしがその要因として挙げられているが、もっと根本的な問題が大きいのではないかと考えている。

 それは、結婚適齢期の男性の経済力の低下である。

1997年と2017年を比較すると、年間収入が250万円以下の割合が、2529歳では19.7%から30.9%へ、3034歳で8.8%から20.4%へ、3539歳で6.6%から15.5%へと、いずれも大きく増えているのだ。

 この数字は、若者たちの経済的貧困を如実に示している。年間収入が250万円以下では、結婚を考えることができないのは当然ではなかろうか。

 わが国は、自分だけ今だけ儲かればいいという哲学なき新自由主義が、若者の未来を食いつぶしている。

本来は若者の懐に入るべき報酬が大企業に奪われ、莫大な社内留保として積み上げられているのだ。

 若者の懐はやせ細り、大企業だけが肥え太って、若者たちをどんどん結婚から遠ざけ、少子化は加速するばかりである。

 少子化の時代がやって来ることは遥か昔から叫ばれているのに、若者の非正規雇用を拡大し、経済的弱者に追いやるという、少子化対策としては最悪の手を政府は打ち続けてきたのだ。

 かつて産業革命後のイギリスで、資本家たちが利益追求に走り過ぎて、労働者を低賃金で酷使し、労働力の再生産ができなくなったことがある。今だけ自分だけの典型であった。

同じく今、わが国でも新自由主義経済のもと経済格差は拡大し、富は一部の人間に集中し、経済的弱者は増え続けるばかりである。そしてコロナ禍が更に弱者にダメージを与えている。

 わが国が下山の時代をしぶとく生き抜いていくためには、明確な国創りのビジョンが必要だ。

 何が一番大切なのか、何を守るべきなのか、減少していく資源をどこに注入するのか、分かりやすい哲学が求められている。

 企業が儲けやすい国ではなく、結婚・子育てがしやすい国こそが、わが国が進むべき道ではなかろうか。

 若者は結婚したくないわけではない。結婚したくても経済的余裕がなくてできないのだ。

デートする費用もなければ、住まいを準備する費用もない。ましてや結婚式の費用も子どもを生み育てる自信もない。ないない尽くしでは先に進みようがないではないか。

 若者から奪った金を若者に返してほしい!




  • Posted by 2022年02月28日 (月) | コメントコメント(0

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