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コラム

【5月号】楽妻楽母

                                                                                                                               
     私は今、カウンセリングを受けに来た母親たちに、“いい加減”か“楽妻楽母”という言葉を色紙に書いて渡すことにしている。
家の中で、いつも眼にする場所に掲示して、自分の過ぎた頑張りを戒めて欲しいからである。

 わが国で今、思秋期で精神的に追いつめられ、笑顔を失っている母親たちは、まじめで一生懸命な人が多い。不登校になってカウンセリングを受けにくる子どもたちと、タイプは同じである。
幼い頃から、親の期待に応えるいい子を演じ、大人になっても、周りから後ろ指を指されることを恐れ、良妻賢母を演じてしまうのだ。
母として、妻として、完璧にその役割を果たさなくては気が済まず、自分を追いつめてしまうのである。

 女性は、33歳の厄年を迎えるあたりから、心身の免疫力は二割方低下するといわれている。

それゆえ、心身のバランスを保つためには、若い頃より二割以上、心身の負荷を減らさなければならないのだ。
ところが、良妻賢母型の母親たちは、与えられた役割を完璧にこなそうと、これでもかこれでもかと、自分に対する負荷を増やし続けるのである。
これでは、疲労が蓄積し、心身の不調をきたすのは当り前である。

 この心身のオーバーワークは、母親たちから笑顔を奪い、前向きなコミュニケーションを奪っていく。家族のいいところよりも、否定的なところばかり眼につき、否定的な言葉ばかりが、家族に対して発せられることになるのだ。
当然、家庭の雰囲気は暗くなり、家族のモチベーションも低下する。家族崩壊の危機である。

 完璧に自分の役割を果たせなくなった母親たちの、自責、自罰の感情は、思秋期の母親たちを、うつに誘う。眠れない、食べられない、生きる意欲が湧かない、人と会いたくない、そして、死んでしまいたいと追いつめられていく。
従来型の定型うつもあれば、過眠、過食で、自分の好きな事をやっている時には元気だが、いやな事には身体が鉛のように重くなり動けなくなるという、非定型うつも増えている。
また、イライラしたり、攻撃的になったり、突然泣き出したりという感情のコントロールができない仮面うつも増える一方である。

 もっと母親は、肩の力を抜くことが大事である。
自分の子どもを一人で育てようとすることに無理があるのだ。できるだけ、人に任せることである。
自分の子どもに、母親が勉強を教えようとしても、うまくいったためしはない。
何故なら、欲があるから、つい感情が先に立ってしまうからだ。
わが子の子育ては、助けて!教えて!と、どんどん人の力を借りるのがいい。そのかわり、他所の子どもの子育てに力を貸せばいいのだ。

 学校の先生の子どもの育ちそびれは有名な話である。
それは、目の前にいる他所の子以上にと、欲を出すからであろう。
しかし、よそ様の子どもを預かると、素晴らしい教育ができるのだ。

子育ては“いい加減”がいいのだ。そして、“楽妻楽母”を肝に銘じて、もっと肩の力を楽にして、今しかない子育ての時代を楽しむことである。




  • Posted by 2013年05月20日 (月) | コメントコメント(0

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