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コラム

【4月号③】いじめの低年齢化
【4月号③】いじめの低年齢化

 子どもたちのいじめのピークに大きな変動が生じているようだ。

 10年前には中学一年生がピークであったものが、今ではそのピークが小学二年生に移ってきているのだ。いじめの低年齢化がはっきりと現れている。

 いじめの背景にあるのは、子どもたちのストレスから来る攻撃的な感情である。ストレスの発散を自分より弱い立場の人間に対して行うのだ。

 かつていじめの相談に関わった時に、いじめを行っていた小学生は、その兄から日常的に殴られていることが判明した。そして兄である中学生は、その母親から学力に関する厳しい要求を突きつけられ毎日のように罵られていたのだ。しかし母親の話を聴くと、会社の営業ノルマを達成できない夫からDVを受けているという。父親は父親で、上司のパワハラにあい精神的に追いつめられていたのだった。
 いじめの負の連鎖である。童話に出てくるネズミと猫の話の通りであった。

 小学二年生がいじめのピークであることは、子どもたちのストレスが幼児期から強まっていることを示している。物ごころついた頃からのびやかな子ども時代を奪われ、常に緊張を強いられる生活を要求されているのだ。

 長い間、子どもの最大の仕事は遊びであった。幼い頃より習い事や勉強に追いまくられるような生活はつい近年のことである。早期教育の名の下に、遊び仲間・遊び時間・遊び空間という三つの間が奪われ〝間抜けな子ども時代〟を押しつけられているのだ。

 子どもたちは五つの遊びのステージ(言葉遊び・手遊び・軒下遊び・庭遊び・野遊び)を体験することによって、〝ありがとう〟という感謝の気持ちや〝ごめんなさい〟と謝れる力をつけていったのだ。

 わが国の歪んだ学力観・学歴至上主義が家庭を学校化させ、子どもたちを幼児期から学力競争の渦の中に巻き込んでいる。

子どもたちは親を喜ばせる唯一の道は学力であることを、幼いうちから心と身体に刻み込まされているのではないだろうか。幼い頃から、仲間は遊び仲間ではなく競争相手なのだ。

 わが国の未来のためには、子どもたちにこれ以上の負荷をかけるのはやめるべきだ。

今検討されている〝子ども庁〟には、子どもにのびやかな子ども時代を返す大きなビジョンと実行力を期待したい。

 奪ったものは返すべきだ。子どもたちの心が壊れる前に!

 




  • Posted by 2021年04月28日 (水) | コメントコメント(0

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