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コラム

【1月号】新しい学びの場
 1月24日東京の白梅学園大学の学長室で、汐見稔幸学長と、雑誌の対談をさせていただいた。テーマは、現行の教育システムで苦戦している子どもたちが、生き生きと学び体験できる、“新しい学びの場づくり”である。

昨 年10月、汐見学長は、小中学生の新しい学びの場であるフリースクール、フリースペース、ホームスクールなどを学校として認めて、公的に援助すべきだとい う、“子どもの多様な学びの機会を保障する法律(多様な学び保障法)”を提案されている。この法律が制定されれば、“不登校”という、否定的で子どもを罪 人として追いつめる強迫的呼称も消えるであろう。

不登校というのは、文科省が認めた学校を30日以上休んでしまった子どもたちに対して、 文科省が一方的に押し付けた差別的呼称であり、どれだけ多くの子どもとその家族が傷つけられてきたことだろうか。子どもが怪我をして休んだのなら、周囲に も広言できるし、また同情もされるが、精神的に追いつめられたあげくの休みである不登校には、冷たい視線が浴びせかけられる。重罪人のように、周囲の眼を 恐れて、家にこもるしかないのである。

今、高校生には、全日制・定時制・単位制通信制・専修学校・サポート校など、多様な学びの場が整備されてきている。不登校になっても選択の場が広がっているのだ。

そ れに比べて、小中学生は、不登校を選択しても、その後の学びの場を、身近なところで探すことは困難である。故に、学校生活を再開しようとすれば、自分に地 獄の苦しみを与え続けてきた、元の場所に戻らざるを得ない。このことは、苦しみ続けてきた不登校の子どもたちに、新たな不安を生じさせ、不登校を長引かせ るとともに、病理を深刻化させてしまうことになるのだ。

集団生活が苦手な子どもたちにとって、自分のペースで自分探しができる学びの場、テストの点数ではなく、発想・アイデア・感性を大事にしてくれる学びの場、何より、モノ体験・ヒト体験を重視し、本物の学力をつけさせてくれる学びの場が求められているのである。

体罰と点数で縛り付ける学校など、もはや時代遅れであり、過去の遺物でしかない。今の学校には、大事な子どもを安心して預けることはできなくなっている。親たちが、わが子を守るために、多様な学びの場を創り出す時代が到来したと言えよう。

今 までの単線型の学びの場以外に、小中高と創造的で多様な学びの場が生まれ、選択の幅が広がれば不登校はなくなる。更に言えば、苦戦する子どもたちが、ぎり ぎりまで自分を追いつめなくても、早い段階で新しい学びの場を選択できれば、若者の病理がこれほどまでに深刻化することもなくなるであろう。親も又、学校 信仰から解き放たれ、罪人のように、人眼を避けることもなくなるはずだ。新しい学びの場を選択した後、再び旧来の学校を選択してもいい。学校選択の自由は 保障され、子どもたちは伸びやかに学校生活が楽しめるはずだ。

先日、都内の専門学校から、小中学生のためのフリースクールを創りたいとの相談があり、喜んでお手伝いをする旨をお伝えした。

“多様な学び保障法”の実現のためにも、大いに声を上げていきたい。



  • Posted by 2013年01月26日 (土) | コメントコメント(0

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