コロナ禍の中での船出となったみなさんへ心からエールを送ります。
無限に広がる夢と同時に、社会人として生き抜いていけるかという不安も大きいのではないでしょうか。
老婆心ながらいくつか耳に入れておきたいことがあります。
一つはライフワークバランスを大事にして欲しいということです。
仕事はあくまで生活の一部です。あなたの生活を潤いのある豊かなものにするために仕事をし、賃金を得るのです。仕事にエネルギーを取られ過ぎて健康を損なうのでは、本末転倒と言わねばなりません。
まじめで責任感の強いタイプの人は、ついスイッチが入って仕事量が増えてしまう傾向があります。
つい最近、私の身近なところでも30代後半と50代になったばかりの男性が、心筋梗塞と脳動脈瘤で倒れてしまいました。仕事上のストレスが原因であろうと思われます。二人とも極めて真面目で責任感が強く、最前線でバリバリ仕事をしていたという点で共通しています。
人には、ストレスに強いタイプと弱いタイプが存在します。ストレス耐性(ストレスキャパシティー)という容器の大きさに違いがあるのです。若いうちは自分に対する気づき(自己認知)が浅く、トリセツ(自分に対する取扱説明書)が確立されていません。
そのために、組織や上司・先輩の期待に応えるために、自分のキャパシティーを超えて無理をしがちです。
しかし、会社も組織も守ってはくれません。自分でバランスを取るしかないのです。
そのバランスの崩れに早めに気づくために、普段から〝四快〟を大事なバロメーターと位置付けて下さい。
〝四快〟とは快眠・快食・快便・快歩のことを言います。
ぐっすり眠れて朝の目覚めはすっきりしているか? 最高の睡眠を100として今はいくつぐらいか数値化をしてみると、小さな変調にも早く気付くことができます。
三食美味しく食べられているか。知らず知らずのうちにドカ食いをしていないか。逆に減っていないか。
毎朝スムーズに排便できているか。軟便になっていないか。便秘になっていないか。
駅の階段を避けるようになってないか。駅まで歩くより自転車に頼るようになっていないか。
時々、今の状態をベストな状態と比較してみて下さい。どれか一つでも思うようにいってなかったり変調が感じられた時には、ちょっと立ち止まる勇気を持って下さい。〝ストレスによって、あなたの自律神経に狂いが生じ始めていますよ〟というサインなのです。
このサインを放っておくと不調は更に激しいものになり、心が病むだけでなく、先に上げた知人たちのように突然倒れることも起こって来るのです。
二つ目はアサーティブを身につけるということです。
アサーティブとは、あるがままの自己表現と言い、肯定的な感情だけでなく、辛い・悲しい・苦しいという否定的な感情も、「今、私は辛いです」「今、私はとても苦しんでいて助けが必要です」と、今ここで感じている事実だけをさらりと吐き出す方法です。
三つめはディスカウント力を強化するということです。
周囲の指示や要求を無条件で受け入れるのではなく、「その仕事は一人では達成できそうにありません。人を増やしていただけるのならばチャレンジします」「その期日では期待に沿うことは難しいと思われます。あと数日の余裕を下さい」という風に、無理のない条件にディスカウントするのです。
周囲に対して、使い勝手のいい人になり過ぎないことを心がけて下さい。あなたの人生はあなたが主人公なのです。
〝急がない〟〝焦らない〟〝無理しない〟〝体力を過信しない〟を合言葉に、ライフワークバランスの取れた充実した社会人生活を送られることを祈ります。
- Posted by 2021年04月04日 (日) | コメント(0)
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