東京都は4月25日から緊急事態宣言の対象となった。もっと早めでも良かったぐらいである。
しかし、その中身には大いに不満であり、お役所仕事の柔軟性のなさに呆れるばかりである。
私は地域の市立図書館を利用している。少なくとも2週間に一度は訪れて、何冊かの週刊誌や月刊誌に目を通したうえで、3冊から5冊の本を借りて帰るのが習慣となっている。
ある意味、私にとって本はなくてはならない生活必需品である。毎日の食事と同じように毎日の生活になくてはならないものなのだ。
スポーツの祭典は良くて、なぜ読書は許されないのか理解できない。読書コーナーでも、ただ黙々と活字を追っているだけなのに……。
図書館の突然の閉鎖によって、連休中の命の綱ともいうべき本の手当てができなかったこのダメージは大きい。
都の発表では図書館の休業は除外されておりほっとしていたが故に、ショックと同時に怒りがこみあげてきている。
孫たちに会いに行くこともできず、趣味の一つである映画を観に行くこともできない。せめて読書を楽しもうという私のようなシニアにとって、全く納得のいかない市独自の判断である。
図書館で感染したという話を聞いたことがないし、今後も感染源になるとは思えない。何を根拠として判断したのか不明であり、エビデンスもなしに〝問答無用〟で市の施設の一斉休業を決めたのであれば、全くのお役所仕事であり、公僕として意識が欠如していると言わざるを得ない。
いつも絵本コーナーで何冊もの絵本を借りていた親子はどうしたろうか。事前に手当てができただろうか。
絵本の読み聞かせほど、幼児の情操教育に最適なものはない。お金をかけずに子どもの知的好奇心を伸ばすとともに、親子の絆を強めることもできる。加えて、子どもの満足感も高いのだ。
遊園地や水族館、動物園にも連れて行けないのならば、せめて絵本の読み聞かせをしてあげたいと思っても、それも叶わないのだ。
お役所の皆さんには、もう少し、市民のニーズを大事にしたきめ細かな判断ができないものだろうか。図書館の休業がどうしても必要だというのなら、マクドナルドのドライブスルーとお同じように、電話・インターネット・窓口で予約を受け付け、窓口で受け取ることにすれば問題はないはずだ。絵本の貸し出しだけは何としても再開して欲しいと強く訴えたい。
みんなが工夫と知恵をこらしてコロナに向かい合っているこの非常時、お役所の皆さんも市民のためにもっと工夫して汗も流して下さい。上からの指示に何も考えずに盲目的に従うのではなく、自分たちの意思や意見も持ち寄って議論して欲しい。
子どもは国の宝であり、未来そのものだ。その子どもたちに一方的犠牲を強いる決定を見直して欲しい。
このままではフラストレーションは溜まるばかりである。
- Posted by 2021年05月01日 (土) |
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