コロナが落ち着いてきたので、中学卒業以来30年ぶりに顔を合わせた四人の教え子たちと、マスク会食をしながらおしゃべりに花を咲かせた。
それぞれが、この一年半以上のコロナ過で溜まりに溜まったうっぷんを吐き出し合い、心が軽くなったと喜んでくれた。
私の方こそ思秋期の女性たちの頑張りに学ばせてもらうことが多く、久々に刺激を受けて、声をかけてもらったことに感謝している。
40代の思秋期の女性たちは喪失の時代とも呼ばれ、喪失感が強まりうつになりやすい時期である。
特にこの一年半は仲良しのおしゃべり仲間と会うこともできず、大好きなカラオケで思い切り歌うこともできない。ちょっとおしゃれな飲み会も全面カット、美容室に行く回数も半分に減ってしまい、もちろん旅行にも行けない。
今でもわが国では、専業主婦が多かった時代の、家事・育児は女性の仕事という性別分業意識が根強く残っており、コロナ禍では更に働く女性の負担が大きくなったようだ。
「夫がリモートで家に居ることが多くなり、二人の子どももリモートでの自宅学習になって、自分の仕事もあるし、三人の昼食を作るのが負担だった。いつまで続くのかと思うと、ストレスで心が壊れる寸前だった」という話にみんな大きくうなずいていた。
ジェンダー平等と言いながら、家事・育児の負担はそのままで、子どもの教育費のために仕事もしなければならない。コロナ過で仕事のシフトが減り、その分の減収を補うためにパートをかけ持ちしたという話はあちこちで耳にする。コロナ禍は思秋期の女性たちに更なる負担を強いたようだ。
思秋期の女性たちがその負担引き受ければ引き受ける程、承認欲求がみたされない〝もらえない症候群〟が増えていく。
心と身体が壊れるぎりぎりのところまで頑張っているのに、感謝されない。誰にも褒めてもらえないという不全感は、自己肯定感を低下させ、うつを引き起こすことになる。
女性の自殺の急増はこの辺に原因がありそうだ。
今、心身ともに疲れ果てている思秋期の女性たちには、次の〝三ない〟を提唱したい。
▪ いやだと思うことはしない
▪ いやなところには行かない
▪ いやな人とは会わない
世間様に向けていい人を演じることはやめてストレスと距離を取ろう。弱さを含め、あるがままの自分を大事にして欲しい。
▪ 美味しいものを食べる
▪ あるがままでいられる時間を作りだす
▪ 楽しい仲間と思う存分おしゃべりをする
私も教え子たちとのおしゃべり会で、「そう!そう!」「そうなんだよね!」とあいづちを打ってもらって、コロナ禍の辛さも吹き飛んだような気がする。
久々のグループカウンセリングは大いにセロトニンの分泌をうながしてくれたようだ。
コロナが落ち着いている今のうちに、どんどんおしゃべり会を実現して少しでも心を軽くして欲しい。
- Posted by 2021年11月15日 (月) |
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