〝規格外廃棄野菜、困窮家庭を助ける〟という内容である。
大きさや形が規格を外れたために廃棄処分の運命にある大量の野菜を、困窮家庭への支援につなげようと、東京世田谷の会社が卸売市場を中継拠点とした配送システムを考案したのだという。
市場では行き場がないが、困窮支援現場でニーズの高い廃棄野菜を生かす取り組みによって、農家もせっかく作った農産物の廃棄に胸を痛めずに済むし、困窮家庭は命を長らえることができる。
この取り組みを機に生産者と困窮家庭をつなぐ力が大いに強まってほしい。
私は小規模農家の二男坊として育ち、幼い頃から農作業の手伝いに狩りだされていた。
収穫した野菜や果物を企画ごとに選別し市場への出荷の準備をするのだが、規格から外れたものは、どのみち値がつかないので泣く泣く廃棄するしかなかった。
あまりにももったいないので、近所や親せきの家に配ったが、幼いなりに過酷な市場のメカニズムを肌で感じて育ってきた。
廃棄野菜だけでなく、コンビニ弁当の廃棄問題、オリンピックでは大量の弁当が廃棄処分されたことも記憶に新しい。
欲しい人がいるのに捨てられる食糧。市場原理主義に委ねているだけでは、人間も農産物も幸せになれない。
余ったから廃棄するのではなく、ニーズのある所に回すルートづくりが必要だ。
〝余っているところから足りないところへ〟。これが合言葉になり、もっとシェアリングシステムが確立されてほしい。
無駄をなくす一つ一つの地道な取り組みが“SDGs”に繋がるはずだ。
- Posted by 2023年01月21日 (土) | コメント(0)
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