主人公の富崎菜々子は〝つむじ風の菜っちゃん〟の異名を持つ40代の養護教諭。
シングルマザーとして3人の子どもを育てながら、転勤した学校での悪戦苦闘が始まる。
どんな時でも子どもたちに寄り添いたいと願う主人公と、力づくで旧来型の生徒指導を展開しようとする生活指導部は、次第に溝を深めていく。
いじめ・不登校・虐待・教師のメンタルケア。次から次へと難題が襲いかかる。
一人一人の子どもの声に丁寧に耳を傾けていると、子どもたちの抱える深い悲しみと親を思う切なさが浮かび上がってくる。子どもの行動には必ず理由があるのだ。
逆風の中を前に進もうとする主人公、しかしついには心が折れかかる。
そんな時〝たじろぐことなく前へ!〟という声がどこからか聞こえてくるのだった。